2022.06.29 最終更新
大学中退者のその後と就職を考え始めたときに立ちはだかる壁と対策
自ら大学中退を選択する人、大学中退を選択せざるを得なかった人、毎年一定数の方が大学を中退しています。
2020年4月から2021年3月の1年間の大学中退者は5万7913人だったと文部科学省の調査によって発表されました。
大学を中退した人も生活をしていくために働く必要があり、フリーター、アルバイトの道を選択する人が多くあります。
フリーター、アルバイトを選択した人が陥りがちな状況と、対策についてみていきましょう。
・壁1:距離感や心理的なハードルがあり相談できない
・壁2:何をしたらいいのか自分一人ではわからない
・就職支援サービスを試してみることがおすすめ
大学中退後に上手くいかない理由
理由はいくつかありますが、大きな理由の1つは『家族や友人に相談できる人がいない』ということ。
もう1つが『何をしたらいいのかわからない』というものです。
これは家族や友人が存在しないのではなく、距離感や心理的なハードルが相談の妨げになっています。
具体的には、大学を中退したことにより親や兄弟といった親族に対して劣等感を抱き、相談を躊躇させるケース。
または、「大学中退で迷惑をかけたのに相談したらさらに迷惑をかけることになるんじゃ・・・」と考え相談できないケース。
いずれの場合も、普段から弱点を他人にさらけ出したことがない人に多く、ピンチになった時に誰にも話せず一人で抱え込むことになりがちです。
自分一人だけで考えるようになると、思考がネガティブな方に偏ってしまったり、負のスパイラルでネガティブに拍車が掛かる恐れがあります。
孤独だと不安が増しますし、身近に相談できる人がいないとピンチを乗り越えるヒント、進むべき進路がわからないままです。
進路が定まらないので目指す目標もなく、目標がなければいつまでも何をしたらいいのかわからない状況に陥ります。
このように、相談できる人がいないかどうかが大学中退者の大きな分かれ道。
悩みを打ち明けたり話すことで考えが整理されて、進路を見つけることができます。
逆に誰にも不安を口にできない、頼れる人がいないとなれば、一人で状況を打破しようとして、何をしたらいいか分からず袋小路に入ってしまうことも。
先の見えない不安が募り、不安を紛らわすためにアルバイトに打ち込むといったことになりかねません。
しばらくは収入が得られるので安心かもしれませんが、それは長く続かない可能性もあります。
就職活動をしてみる。そして、もし何からすればよいかわからなければ相談してみることをおススメします。
大学中退した人の進路
大学中退者は、主に5つの進路の中からいずれかを歩むことになります。
②インターン
③正社員
④派遣社員・契約社員
⑤フリーランス
①フリーター
とりあえず当面の生活費を稼いで今後のことを考えようとする人は、アルバイトで生計を立てるフリーターの道に進みます。
フリーターは正社員と違って仕事を始めやすく、辞めるハードルも低いことから割と人気です。
②インターン
長い目でキャリアアップを考える人は、目先の収入ではなく実績重視でインターンを選びます。
インターンは、大学を中退した人でも大企業や専門分野で働くチャンスが得られるので、安定した収入の正社員ルートを目指す人が選択する傾向です。
③正社員
正社員も大学中退後の進路の1つで、大学などの学業に戻るよりも働く意欲が強い人に多いです。
ただ、就職率は大学や大学院卒の約58%に比べて約26%と、門が狭まるのも事実です。
理由としては、採用しても大学同様に途中で辞めてしまうのではないかという企業側の懸念材料が挙げられます。
一度実績を積むインターンと比べても、就職率には違いがありますから、やはり着実な就職を目指すならインターンを経験した方が良さそうです。
④派遣社員・契約社員
大学中退者の進路には他にも、派遣社員・契約社員とフリーランスがあります。
派遣社員は人材派遣会社と契約して、派遣先の企業に出向いて仕事をする働き方です。
契約社員は企業に直接雇用されますが、契約期間が有限なので、長く働き続けることはできないです。
⑤フリーランス
フリーランスは文字通り、独立した形での比較的自由な働き方です。
しかし、仕事を依頼されるだけの実績や実力が問われるので、誰にでも務まるわけではないです。
フリーター、アルバイトの現実
大学中退者がフリーター・アルバイトを選んだ場合、どれだけ頑張っても職歴にはなりません。
そのため、いざ就職しようと考えても厳しいのが現実です。
これはフリーターとしてアルバイトで5年、10年の経験を積んでも、職歴にならないどころか就職のプラスにもならないことを意味します。
もちろんアルバイトでも6ヶ月程度勤務すれば履歴書に書けます。
しかし、企業の面接ではあまり重視されません。
空欄に比べればマシでしょうが、それでも家族の介護などの理由もなくフリーターを続けていれば、「なぜ就職しなかったのか?」と面接官が疑問に思うでしょう。
フリーター・アルバイトにはこのような現実も。
大学中退後、当面はアルバイトで生活するにしても、あまり長く続けない方がいいのは間違いありません。
例えばアルバイトで実績を増やしバイトリーダーのような立場になれても、職歴としては厳しいのが就職です。
確かにアルバイトも立派な仕事ですし、社会に必要とされる存在です。
しかし、大学中退者が10年後、20年後に歩む人生を考えると、アルバイトで生計を立てるのはそう長くは続けられないことも。
歳を重ねるほど、周りとのギャップが気になり始めます。
気がついて焦り始める頃には手遅れという可能性もあるので注意が必要です。
正社員、フリーターが一生でもらえる給料の違いは?
正社員とフリーターの生涯賃金を比べると、1億円以上の差にもなります。
男性における生涯賃金の差は1億9800万円(60歳まで退職金を含めない)
フリーター:6000万円
女性における生涯賃金の差は1億2800万円(60歳まで退職金を含めない)
フリーター:6000万円
正社員とフリーターの格差より|厚生労働省資料
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/12/dl/s1202-7h2.pdf
ユースフル労働統計 2019労働統計加工指標集
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/kako/2019/documents/useful2019_21_p314-358.pdf
同じ勤続年数でも雇用形態によって生涯賃金が大きく開く結果に。
特に男性の場合は2億円近い差になっています。
また正社員は福利厚生や失業保険など、お金以外でも受け取れるメリットもあり万が一への安心も大きいです。
アルバイトは基本的に時給制です。
そのため、稼ごうと思えばプライベートの時間を削りシフトを増やす方向になるので健康面での心配も。
しかも病気や怪我をしてしまうと、働けないため収入が途絶えることになります。
長期的に安心して働きたいなら断然、企業に就職するのがおススメです。
生涯賃金の差は勤続年数が長くなるほど開く傾向にあるので、本気で人生設計を考えるなら早めに仕事を見つけましょう。
大学中退した直後であれば、短期的な仕事をしながら将来を見つめる時間的な余裕があるはずです。
就職についての検討や判断を先送りにせず正規雇用の道を探すことをおススメします。
大学中退者が就職するための対応策
大学中退者が不安を覚えたり、就職に向けて取り組むつもりなら、スクール型就職サービス「Actbiz」が頼りになります。
申し込みいただいた方には、就職するまでをサポートする担当の先生がつき、いつでも何度でも相談することが可能です。
就業経験がない方でも、教育期間を経たのちに就職を目指すので大学中退していて自信がないと感じている人に朗報です。
大学中退からKDDIへ就職した卒業生
カウンセラーによる無料のキャリア相談もあるので、「試しに相談してみようかな」という方でも安心です。
無料キャリア相談窓口はこちらから。
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カウンセラーと面談した後、申し込みをいただくと、就職に向けた活動が開始します。
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まとめ
フリーターは正社員と比べると、収入や雇用の面で将来への安定性が低いです。
また、大学を中退していると後ろめたさから周りに相談できない方がおおくいらっしゃいます。
一度、負のスパイラルに陥ると視野も狭くなり、自分一人ではなかなか抜け出すことが難しいです。
ぜひあなたの将来のことをしっかりと考え一歩踏み出してみましょう。
もし悩むようであれば周りの人に相談する。
周りの人に相談しずらいようなことがあれば、就職支援サービスを利用するのも一つ手ではないでしょうか。