2022.06.30 最終更新
営業職はきつくて大変と思われがちなわけ。逆に狙い目になっている理由。
今回は最近の「営業職」の実情と、逆に狙い目になっている理由をご紹介していきます。
・ノルマを達成できないときに自分を責めてしまう
・断られてもあなたが否定されたわけではない。売れない方法が分かっただけ
・自分の頑張りが数字となって可視化され、お客様からの感謝も直接聞くことができる
1.営業職はなぜきつくて大変そうなのか
営業職がきつくて大変そうだと思われる理由はなんなのでしょうか?
まずはその原因を解説していきます。
ノルマがストレスになっている
ほとんどの企業の営業職には、一か月などの期間ごとに売上や契約数のノルマが設定されています。
売上や契約に結びつかない日が続くと、ノルマが気になってしまいストレスを感じるのです。
ノルマを達成できないと、上司からの叱責を受けることがストレスや恐怖の根本となり、仕事に対して後ろ向きな気持ちになってしまうことも。
結果、成績を上げられない自分自身を情けなく思い、自己肯定感が下がってしまうのです。
商品を売ることに罪悪感を感じてしまう
扱っている商品やサービスに不信感が不安がある場合は、それをお客様におすすめすることに罪悪感を感じてしまいます。
本来、営業職はお客様にとってよい結果や変化をもたらす商品やサービスを紹介し、価値を感じていただく仕事です。
営業職の本質を理解している営業マンこそ、商材への不満がそのままストレスとなってしまいます。
そういった方は、自分が本心から自信を持っておすすめできる商材を扱える会社に転職すると、イキイキと営業活動ができるでしょう。
お客様とのコミュニケーションが辛い
営業職は毎日のように不特定多数のお客様と会い、自社の商材をおすすめする仕事です。
相手に商材の魅力を伝え契約に結びつけるには、まず人として信頼を得ることが大切です。
そのために、お客様の心のガードを外して心の距離を下げるためのコミュニケーション能力が必要になります。
もともと人とのコミュニケーションに苦手意識がある方は、その環境を辛く感じてしまうでしょう。
またコミュニケーションは得意だと思っていた方でも、営業成績が奮わないと、自身のコミュニケーション能力に不安を感じ自信をなくしてしまうことがあります。
営業先の冷たい態度が辛い
営業先に門前払いされたり、電話をかけてもいきなり怒鳴られたりと、冷たい態度をとられることを辛く感じる方はとても多いです。
なかには、道徳的にいかがなものかと思ってしまう程に、心ない言葉を浴びせてくる方もいます。
そういった場面が続くと、肉体的にも精神的にも疲弊してしまいます。
体育会系のノリが辛い
体育会系のノリが強い営業部も一定数あります。
努力と根性さえあれば、成績は上げれるといった風潮があるのです。
上司と部下の上下関係も厳しく、挨拶ひとつとっても必要以上に大声を出さなければならない。
スポ根漫画の世界がそのまま飛び出して会社員になったような、体育会系のノリについていけずに、仕事を嫌になる営業マンもいます。
2.タイプ別きつさランキング3選
営業職とひとことでいっても、さまざまな職種があります。
その中でも、特にきつそうなイメージを持たれている方が多いのは、以下の3種ではないでしょうか?
それぞれの特徴を解説していきます。
1位:飛び込み・新規開拓営業
飛び込み・新規開拓営業とは、アポなしで企業を訪ねて新規の取引先を開拓する仕事です。
アポをとってないだけに門前払いとなる可能性が高く、タイミングが悪ければ相手を怒らせてしまい、怒鳴られるケースも少なくありません。
営業の代名詞ともいえるこのタイプの営業で、肉体的にも精神的にも辛さを感じてしまう方は多いです。
2位:テレアポ営業
テレアポ営業とは、リストをもとに電話をかけて商材を提案する営業スタイルです。
こちらも当然アポなしでの電話なので、飛び込み営業と同じく冷たくあしらわれる可能性が高いといえます。
怒鳴られたり、いきなり切られたり、相手はずっと無言でひたすら話した挙句に冷たくあしらわれたりと、こちらも精神的な苦痛を感じる方が多い営業タイプです。
また成約数のノルマや、電話をかける数のノルマがかかることもあり、ストレスやプレッシャーを感じる方が多いです。
3位:ルート営業
ルート営業は、決まった営業先を順番に訪ねて、商品の納品やメンテナンス、取引先の担当者へのヒアリングなどを行う営業スタイルです。
上記の2つに比べて楽な印象を持つ方もいますが、毎日同じことを繰り返すのが辛いという方も一定数います。
また、ルート営業の最中に新規開拓の飛び込み営業をする場合もあり、慣れない飛び込み営業にストレスを感じる方も多いです。
3.きつくても営業が魅力的な理由
営業職は確かにきつい面もありますが、それを覆いつくせるくらいの魅力的な面もあります。
営業職の魅力を解説していきます。
・自分の頑張りが数字となって表れる
営業職は良くも悪くも、自分の頑張りが数字となって可視化されます。
悪い結果が続いたときは辛い思いをすることもありますが、いい成績を残せたときの達成感は格別です。
また、大口の契約が決まったときなどは、インセンティブとして給与に反映されることもあります。
良い成績が続けば出世に結びつきやすいのも魅力の1つです。
・お客様から直接感謝される、指名される
営業職は本来お客様の悩みを解決したり、良い変化をもたらす商品やサービスを紹介して、契約していただく仕事です。
お客様が実際に悩みを解決できたり、商品やサービスの価値を感じてくれたときは、心からの感謝の言葉をいただけます。
お客様から直接感謝の気持ちを頂けるのは、企業のさまざまな職種の中でも、営業職だけの特権です。
また、商品よりもあなた自身に魅力を感じていただき、契約に結びつくこともあります。
「あなたの人柄が良かったから契約したんだよ」などの言葉をお客様からいただけると、この上ないやりがいを感じるでしょう。
・ビジネスの基礎が身につき、自己成長できる
営業職はビジネスの基礎が身につく職種です。
取引先とのコミュニケーションの内容や頻度、また「商品やサービスを売る」という行為自体は、どんなビジネスでも同じことです。
なぜなら商品やサービスを売らないことには、利益を得られないからです。
どんなビジネスシーンでも通用するスキルが身につくことで、自己成長を実感できるでしょう。
4.改善されつつある営業職
辛い職種というイメージを拭いきれない営業職ですが、近年少しずつ改善されつつあります。
近年の営業職の状況を解説していきます。
・働き方改革や、ブラック企業への世間の風当りの強さの影響
2019年に厚生労働省から発表された働き方改革や、近年のブラック企業への世間の風当りの強さが影響し、各企業は労働時間などを中心に見直しが進められています。
残業時間のカットに成功している企業も多く、営業職の労働環境は改善に向かっているのです。
・ITが進むことで業務が効率化し、営業担当者の負担が減ってきている
近年、営業活動のITが急速に進んでいる企業も多いです。
営業活動をIT化することにより、
- 商圏の限界がなくなる
- 移動時間がないため、多くの見込み客に商談できる
- インターネット上だけでセールスまで完結できる
といったメリットがあります。
それにより、飛び込み営業は効率が悪いとの見方も強まってきているのです。
変わらざるをえない熱血上司
ミレニアム世代やZ世代と呼ばれる、若い世代が社会人となってきている現代。
昭和の時代の価値観を引きずった熱血上司がいくら熱弁しても、若い世代には響かないケースもあります。
価値観の多様化を認めることが推進されている現代において、熱血上司は仕事との向き合い方や、部下への接し方を変えなければやっていけない時代となってきています。
5.営業職はなくならない?
大変できついイメージの営業職ですが、営業職は今後もずっとなくならない職種であることには間違いありません。
その2つの理由を解説します。
・商品やサービスを売ることは共通しているから
営業職の仕事内容は、ビジネスの本質そのものです。
商品やサービスをお客様に提案し、使っていただくことで価値提供する。
その対価として、企業は収益をえて、企業の利益が蓄積されていきます。
この構図は今後ずっと変わることはないものです。
だから、営業職がなくなることは永遠にないでしょう。
・AIにはできない職業だから
さまざまな職種がAIに代替されていくといわれている昨今ですが、営業職はAIにはできない人間ならではの職業です。
なぜなら、営業担当者はお客様の感情を動かさなければならないからです。
そのためには、お客様の感情を読みとり、自らの言葉を紡いでいく必要があります。
AIが今後どれだけ発達しても、秒単位で変わっていく人間の感情を読みとることは不可能でしょう。
営業職は、AIには代替できない職業なのです。
まとめ
営業職は確かに大変で辛い面もありますが、それ以上にやりがいを感じられる仕事です。
また、大変なことや辛いことがない職業はこの世にはないでしょう。
大切なのは、仕事のやりがいと自分の価値観が一致することです。
営業職は未経験でも入りやすい仕事です。
少しでも興味があれば、まずはやってみてから自分に合う・合わないを判断しても遅くありません。
1人のお客様の言葉が、あなたに仕事のやりがいを与えてくれる場合もあるのです。
この記事が、あなたの背中を押す役割となれば嬉しいです。