2022.06.30 最終更新
仕事をすぐやめる人ってどんな人? すぐにやめると後悔するって本当?
今回は仕事をすぐにやめる人の特徴を紹介し、なぜそのような特徴を持つ人たちが後悔する選択をするのかを解説していきます。
・仕事をすぐに辞めてしまう人達には共通した特徴がある
・会社をやめたい原因は半年~1年経って解決しそうか、しなそうか考えてみる
・退職するときは逃げ腰ではなく自己成長といった前向きな理由で選びましょう
「今の職場、入ったばかりだけど、もうやめたい……。」
「入った会社をすぐにやめると履歴書に傷がつくっていうけど、どういうこと?」
「仕事をすぐやめる人って、何が原因なの?」
あなたは入ったばかりの会社をすぐやめたことはありますか?
あるとしたら、その理由は何だったのでしょうか?
また、仕事をやめたいと思ったけど、思い留まった。そのような経験はあるでしょうか?
社員を雇っている企業にとって、離職率の高さは最重要課題の1つです。
せっかく雇った社員がすぐに辞めてしまうと、人材育成計画が進まず、業績に支障が出たり、既存社員に負担が掛かってしまいます。
一方、やめる側の労働者にとっては、続けるかやめるかの選択は自由です。誰もがそれぞれの人生を生きているので、選択権は常に本人にあります。
しかし、仕事をすぐやめてしまう人は、違う会社に入ってもまたすぐに辞めてしまうパターンが多いのも事実です。
そして、その本人もすぐに仕事をやめてしまう自分自身に対して、悩みを抱えています。
この記事では仕事をすぐにやめてしまう人の特徴や、やめてしまう原因について解説していきます。
また、「仕事をすぐにやめると後悔する」は本当なのか? についても言及していきます。
仕事をすぐにやめてしまうお悩みの方や、部下の定着率の低さに悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてください。
1.仕事をすぐにやめる人ってどんな人?
仕事をすぐに辞めてしまう人達には、共通した特徴があります。
辞める癖がある
仕事をすぐにやめてしまう人の多くは、やめ癖がついています。
仮に社会人1年目という方でも、学生時代の部活や勉強、習いごとなどをすぐにやめてしまった経験が多いのです。
やめ癖がある人は少しでも嫌なことがあったり、壁にぶつかってしまうと問題の解決方法より、「いかに早く仕事を辞めるか」を率先して考えてしまいます。
「嫌なことからは逃げる」という癖がついてしまい、無意識のうちにすぐ辞めることを考えてしまうのです。
人間関係が苦手
仕事をすぐにやめてしまう人は人間関係が苦手、という思い込みがあります。
世の中のほとんどの仕事はチームプレイの上に成り立っています。
1人でやる仕事だとしても、上司や取引先という付き合いの人間がいるはずです。
同僚・取引先・顧客など、全ての仕事はどこかで他人との接点が生まれます。そうでなければ、収益は生まれないからです。
人間関係の構築に苦手意識を持っている人は、関わる人との人間関係の構築に悩み、解決方法を考えることもできず、職場を離れてしまいます。
やりたい仕事がわからない
仕事をすぐにやめてしまう人は、自分自身がどんな仕事をしたいのか、そして何のために働いているのかを言語化できません。
そのため少しでも不満を感じると、「自分に合った職場が他にあるはず」と思い、すぐに仕事をやめてしまいます。
我慢できない
仕事をしていく上で大切なことは、問題点に向き合って、解決方法を考え、実践していくことです。
問題解決をすることにより、スキルや知識が身に付いて自己成長していきます。
仕事をすぐに辞めてしまう人は、問題点に向きあうことができません。
歯がゆい状況を耐える我慢ができず、やめるという選択肢を簡単に選んでしまいます。
人や環境のせいにする癖がある
仕事をすぐに辞めてしまう人は、問題が起きるとすぐに人や環境のせいにする癖があります。
被害者意識が強く、原因を自分に求めることができません。
問題から逃げること、ひいては仕事をやめてもしょうがないと思える理由を作り出し、自分自身を正当化しようとします。
上昇志向が強い
上昇志向強い人も、実は仕事をすぐにやめてしまうのです。
自身のスキルアップや知識の蓄積に前向きで、自分が成長できる環境がないと感じるとアッサリと仕事をやめてしまいます。
このタイプの人は確かに能力が長けているが多く、自分より能力が劣る人のサポートをすることに苦痛や不公平さを感じ、すぐに辞めてしまうのです。
しかしどんな職場も、さまざまな人が集合して、支え合って成り立っています。
当然能力にはバラつきがありますし、人にはみんな得意・不得意があるのです。
人のサポートをせずに成り立つ職場は皆無といっていいでしょう。
上昇志向が強いことが理由ですぐに仕事をやめてしまう人は、そのことに気づくまで、ひたすら転職を繰り返してしまうのです。
2.仕事をすぐにやめる人の原因って?
仕事をやめる人の原因として多いものは何なのでしょうか? 代表的な原因を深堀していきます。
仕事が自分に合っていない
人には得意・不得意があります。
例えば、1つのことに集中して取り組むことが得意で、複数のことを同時にこなすのが苦手な方がいたとします。
その方は人と関わるのも好きで、飲食業の会社に入りました。
しかし、飲食業は常にその時の状況に合わせて、マルチタスクをこなしていかなければならない仕事です。
お客さんに接客しながら、席の空き状況を頭の中で計算したり、料理提供の順番を考えたりというシーンが多々あります。
この場合は好きな接客に集中することができず、マルチタスクを抱えた状態にパンクしてしまい、結果として仕事をやめてしまうのです。
人間関係に問題がある
仕事の悩みのほとんどは、人間関係にあるといわれています。
不特定多数、年齢や性別もさまざまな人の集合体である職場には、当然価値観が全く違う人もいます。
そのような環境の中で、同僚や上司と反りが合わずに、すぐに仕事を辞めてしまう人は多いのです。
労働時間・給料に不満がある
労働時間が長いと、体力的にも精神的にも苦痛を感じてしまいます。
そしてその労働時間や仕事内容と、給料が不釣り合いだと感じると退職が脳裏をよぎります。
労働時間の許容量は、人によって違います。
平気そうに働いている社員がいても、あなたにその労働時間をこなせるキャパシティがあるとは限りません。
無理をしてしまうと、体を壊したり、鬱になってしまう恐れがあります。
また、サービス残業が当たりまえという風習が根付いてしまっている会社があるのも事実です。
そういった悪しき社風に染まるまえに、早めに退職を考えるのは至って健全なことだといえます。
パワハラやセクハラが横行していた
上司のパワハラやセクハラが横行していて、ある意味当たりまえのものになってしまっている会社もあります。
はたからみれば完全にパワハラだと思えるような発言も、長くその会社で働いている人にとっては、ジョークの範囲で解釈されてしまっているのです。
前述した労働時間の面も含めて、このようなブラック企業には早めに見切りをつけるべきだといえます。
病気になってしまった
仕事をすぐ辞めてしまう人の中には、鬱などの精神疾患を患ってしまっている人もいます。
また自分が心の不調を起こしていることに気づいていない場合も多く、転職をしては調子を崩してすぐにやめてしまう、ということを繰り返してしまいます。
精神疾患は自分では気づきにくいものですし、周りも気づいてあげれないものです。
休日の夜になると翌日の仕事が憂鬱で仕方ないなど、少しでも違和感を感じる場合は早めに医師の診察を受けたほうがよいでしょう。
仕事内容・福利厚生などが募集要項と違った
仕事内容や福利厚生の面が募集要項や面接時に聞いた内容と実際に働いてみたら違っていたと、いうのもよくあるケースです。
例えば内勤の事務だと聞いていたのに電話営業をやらされた、有給休暇が形としてはあるけれど実際に使っている社員はいない、ということがよくあります。
労働条件はその会社で働くことを決めるうえでの大切な要素です。
聞いていた話と違う現実があれば、退職を考えるのも仕方がないことだといえます。
3.仕事をすぐにやめると後悔するって本当?
終身雇用は破綻した、といわれている現代です。
1度や2度の転職は不思議ではありませんが、あまりにも回数が多いと後悔やあとで苦労することも考えられます。
その事例を紹介していきます。
時間が経てば解決する理由で、退職してしまっていた
会社を辞めることが頭をよぎり始めると、会社に対して不満を感じる点ばかりが目に入ってきます。
一刻も早くやめたい気持ちが先行してしまい、すぐに仕事をやめてしまう方も少なくありません。
しかしやめたい理由が「直属の上司がどうしても反りが合わない」だった場合、もしかしたらあなたが辞めた半年後には上司が異動になったり、何らかの事情で退職する可能性もあります。
退職が頭をよぎったときは、やめたい原因は半年~1年経っても解決しそうもないものか、を一度考えた方がいいかもしれません。
再就職に苦労する
転職回数が多い人は再就職に苦労する傾向があります。
企業はせっかく働いてもらうなら長く働いてくれて、会社に貢献してくれる人物を採用したいと考えています。
履歴書に転職回数が多く記載されていると、「うちの会社に入ってもすぐに辞めてしまうのではないか」と考えてしまうのも、当然かもしれません。
例えあなたの人間性やスキルがどんなに素晴らしくても、退職歴が多いだけで不利になってしまうのです。
スキルが身に付かない
短期間での転職を繰り返すと、どうしても仕事のスキルが身に付きません。
スキルは、経験の積み重ねにより、形成されていくものです。
短期間で転職してしまうと、1からのやり直しの繰り返しになります。
スキルが身に付かず、結果的に再就職に苦労することにも繋がります。
転職先がもっとひどい環境だった
会社に何らかの不満があって転職したとします。
次の会社が期待していた通りの会社かどうかは、面接だけでは半分もわからないのがリアルなところです。
少なくとも面接官以外の社員とは、勤務を始めるまで会うこともないでしょう。
転職してみたけど、これなら前の会社の方がまだよかった、という状況に陥るケースは多々あることです。
不満があったけど、実は恵まれている環境で働けていたということに気づくケースもあります。
4.仕事をすぐやめるメリットはあるの?
前述したように、仕事をやめたことを後悔してしまうケースは、充分に考えられます。
しかし、その反面でメリットがあるケースもあります。その実例を紹介していきます。
ストレスがない
不満を抱えたまま、会社に通い続けることは精神的な負担がとても大きいです。
仕事をやめることでその不満は解消されるので、ストレスから離れて晴れ晴れとした気分になることができます。
心身の健康を取り戻せる
心の健康面を取り戻すと同時に、疲れきった体に休息時間を与え、体力的な健康面も取り戻すことができます。
睡眠不足が解消されたり、慢性的な腰痛や肩こりを解消できることもあります。
スキルアップや、キャリアアップに繋がるケースもある
新しい環境に飛び込むことで、スキルアップやキャリアアップに繋がることもあります。
前職では認めてもらえなかったとしても、新しい職場では即戦力として重宝されることもあります。
前職では任せてもらえなかった仕事内容やポジションも任せられ、自己成長に繋がる場合もあるでしょう。
まとめ
仕事をやめるかどうかを決定するのは、本人の自由な選択です。決してやめることは悪いことではありません。
しかし、やめたことによって今よりひどい状況・環境になってしまう可能性もあります。
転職を決断するまえに、本当に辞めることがベストなのか、抱えている不満や問題を解決する方法はないのかを考えるようにしましょう。
そして満を持して退職する場合は、今よりも自己成長できる環境に飛び込めるように転職先を真剣に選ぶことが大切です。