2022.06.23 最終更新
フリーターの一人暮らしがオススメできない理由5選
今回は、みなさんがフリーターをやめたいと考える瞬間や、やめる際に事前に確認しておきたいポイントなどをわかりやすく解説していきます。
・フリーターの一人暮らしには様々な障害がある。特に金銭面での影響が大きい。
・フリーターが一人暮らしするなら貯金など事前準備を行っておく
・貯金もままならないようであれば、正社員を目指すなども検討する
1.フリーターの一人暮らしがオススメできない理由
フリーターの一人暮らしには、不安やデメリットがいくつかあります。
実際に暮らしてみると思ったよりも出費がかさんだり、理想の生活を送れないことも。
ここでは、フリーターの一人暮らしがオススメできない理由を5つご紹介します。
・初期費用が負担になる
フリーターの一人暮らしで何といっても壁になるのが、金銭的な問題です。
敷金・礼金などの入居費用の他に、不動産への仲介手数料、家具家電代、引っ越し費用などを合わせると20〜50万円程度かかるのが一般的です。
そのためまとまったお金がないうちは、初期費用の用意に苦労するケースが多いです。
・家賃などのランニングコストがかる
一人暮らしをすることで、月々の家賃が負担になるケースもよくみられます。
家賃の目安としては、手取り収入の30%が理想的と言われています。
つまり手取り月収15万円の場合、家賃が高くても5万円として、残りの10万円で生活する必要があります。
家賃の他にも管理費、光熱費、通信費などのランニングコストを捻出しなければならず、実家暮らしより負担がかなり増えることがわかります。
・社会的信用が低い
フリーターは不安定な雇用形態から、社会的信用が低いことがデメリットです。
せっかく良い物件をみつけても、不動産会社によっては入居審査で落ちてしまうこともあります。
・家事の負担が増える
これまで実家暮らしで家族に料理や掃除をしてもらっていた人も、一人暮らしをすれば家事全般を一人で行う必要があります。
フリーターといえどもフルタイムで働いている場合、帰宅後に家事をするのは慣れるまで大変です。
自由になりたくて一人暮らしをするつもりが、逆に自分の時間が減ってしまうこともあるようです。
・隣人トラブルにあいやすい
フリーターの収入は低い傾向にあるため、自ずと家賃の安い物件を選ぶことになりがちです。
家賃が安い物件には、生活が苦しい人や細かいことを気にしない性質の住人が住んでいることもあります。
中には空き巣などの被害や、騒音トラブルに巻き込まれてしまうこともあるため、物件選びに注意しましょう。
2.フリーターの一人暮らしシミュレーション
フリーターの一人暮らしで一番の壁になるのが、金銭面の問題です。
フリーターは正社員に比べ給与が少なく、ボーナスや手当も少ないため、一人暮らしの生活が苦しくなりがちです。
一人暮らしをしていると家賃はもちろんのこと、光熱費や管理費などの固定費、交通費、通信代、食費などと出費がかさみがちです。
これに加え自炊が苦手であれば外食費、洗濯が苦手であればコインランドリー代など、思わぬ出費もかかってきます。
平成27年発表の厚生労働省のデータによると、非正規雇用者の平均月収は205,100円だといわれています。
ここから社会保険料として2割程度差し引くと手取りは約16万円。
この16万円を目安に、月々の生活費をシミュレーションしてみましょう。
◆手取り16万円のフリーターの生活シミュレーション
項目 | 金額の目安 |
家賃 | 48,000円 |
管理費 | 5,000円 |
光熱費 | 8,000円 |
水道代 | 3,000円 |
通信費 | 5,000円 |
食費 | 35,000円 |
日用品 | 15,000円 |
洋服代 | 5,000円 |
交通費 | 8,000円 |
民間保険料 | 3,000円 |
交際費 | 10,000円 |
美容室など | 5,000円 |
趣味・娯楽費 | 10,000円 |
合計 | 160,000円 |
上記の例では、出費を最低限に抑えつつ、月々の生活が赤字にならない最低限のラインで設定しています。
一見贅沢な暮らしをしているようには見えませんが、貯金をするのは中々難しく、老後の資産を貯蓄するのは難しいと思われます。
また首都圏在住の場合家賃相場は6万円以上となることが多く、手取り月収16万円では赤字になってしまうことがわかります。
もし同世代の結婚や冠婚葬祭があった場合には、生活費の出費に加えて突発の費用を捻出しなければなりません。
以上からわかるように、フリーターの一人暮らしは金銭的に厳しい状況にあるといえます。
3:フリーターの一人暮らしの事前準備
実際にフリーターが一人暮らしを始めるには、いくつか準備をしておく必要があります。
無計画に一人暮らしを開始してしまうと資金繰りが苦しくなったり、一人暮らし開始早々に家族に泣きつくことになるケースもあります。
こうした事態を避けるために、以下の3つの準備を行うのがオススメです。
・できるだけ貯金を貯めておく
一人暮らしを始める前には必ずしっかりと貯金をしておきましょう。
初期費用に加え思わぬ突発の出費があることも考えると、少なくとも30万円~50万円程度の貯金は必須です。
実家暮らしの間に生活費を切り詰めたり、お弁当を持参して外食費を浮かせるなど、方法は様々です。
今は物件の特色も豊富で、敷金や礼金がかからない物件や、家具付きの単身アパート、通信料が家賃に含まれている物件などがあります。
貯金に不安がある人はそれらのサポートを上手に利用しましょう。
・住みたいエリア・物件の下調べ
一人暮らしをする意思が固まったら、実際に住みたいエリアと物件を良く下調べしましょう。
居住エリアの交通の便は良いか、治安は悪くないか、など口コミやネットを利用してリサーチしておきましょう。
実際の物件の候補が見つかったら、近くにスーパーはあるか、日当たりは良好か、周辺の隣人に問題は無さそうか、など実際に住むイメージをもって不便がないか検討しましょう。
家族などの第三者の意見を参考にしてみるのも有効です。
・家事に慣れておく
これまで家族に家事を任せきりにしていた人は、人取りの家事を自分でこなせるように練習しておきましょう。
簡単だと思っていた料理や掃除も、実際にやってみると想像より手間がかかったり、思うようにいかないものです。
一人暮らしを始めた頃は周辺環境になれる必要もあり、何かと大変なものです。
実家暮らしのうちに家事を教わりながら徐々に慣れていくことで、スムーズに一人暮らしを始めることができます。
4:それでも一人暮らしがしたい
ここまでフリーターの一人暮らしが困難なことを解説してきましたが、どうしても一人暮らしをしたい場合もあるでしょう。
とはいえ考えなしに一人暮らしを始めてしまっては、生活に困窮することも。
この章ではフリーターが余裕のある一人暮らしを実現するために事前に対策できる手段をいくつかご紹介します。
・収入を少しでも増やす
金銭的に余裕のある一人暮らしを実現するためには、何と言っても収入を増やすことが一番です。
今より月に3万円でも収入が増えれば、年間で36万円を生活費の補填や貯蓄にまわすことができるため、心にゆとりが生まれます。
まずおすすめのやり方は、正社員へ就職することです。
正社員になると給与のベースアップが見込めるだけでなく、賞与や各種手当、福利厚生などトータルでみても収入面でのメリットが非常に大きいです。
さらに長い目でみると年次昇給や役職手当などもあり、今後の給与アップも行われる可能性が高いです。
すぐに正社員への就職が難しい場合は、掛け持ちや副業で収入をあげる方法もあります。
掛け持ちの場合は本業とのバランスを考えて、体の負担にならないよう配慮して行いましょう。
掛け持ちする体力があるか心配な人には、ネットでできる副業がおすすめです。
フリマアプリやクラウドソーシングなど、今は本業があっても手軽に始められる副業がたくさんあります。
・家賃を少しでも安くする
収入アップの対策を行ったら、逆転の発想で「今の家賃をもっと安くできないか?」検討してみましょう。例えば家賃を5,000円減額できれば、年間で60,000円を節約できます。
家賃が想像以上にかさんでしまう場合は、職場から多少遠くても家賃が安いエリアの物件を検討してみましょう。
エリアを変えると今より築年数や設備が有利でも家賃は安くなるケースは多いです。このとき大切なのは、トータルの生活費を節約できるかがポイントです。
エリアを遠くするために交通費がかえって高額にならないか、事前によく確認しておきましょう。
また家賃を下げられないか交渉してみるのも一つの手です。
大家さんの中には多少家賃を安くしてでも入居してもらいたい人が一定数いるのが現実です。
気になっている物件の家賃が高い場合はダメ元で家賃交渉してみるのも良いでしょう。
個人間でのやり取りが不安な人は、担当の不動産に交渉を仲介してもらえるか相談すると良いです。
まとめ
この記事ではフリーターの一人暮らしがオススメでない理由と対策について解説しました。
フリーターでの一人暮らしは経済的な負担が大きいことを実感できたのではないでしょうか。
もちろん一人暮らし自体は不可能ではないですが、ハードルが高い印象です。
一人暮らしだけが自立や、自由を得る方法ではありません。
もし現在の状況で一人暮らしに自信がないのであれば、正社員就職など多少立場的に安定した状態になってから検討しても遅くはありません。