2022.05.17 最終更新
ハローワークの紹介状とは。もらい方からなぜ必要なのかまで詳しく解説します
1.ハローワークの紹介状って何ですか?
公共の職業紹介である「ハローワーク」。そこで就職先を斡旋してもらう際に使用する書類、それが「紹介状」です。
基本的には下記の画像ように二枚で一組となっており、これを企業に必要書類と一緒に送ることで今回応募がハローワーク経由であることを企業が判断するための書類となっています。
(注:下記の画像はサンプルです)
参考URL:ハローワークの紹介状(サンプル)
2.なぜ紹介状を送らないといけないの?
通常、企業は求人の申し込みがあった場合、いったいどこ経由での申し込みを確認する必要があります。
求人サイト経由で申し込みがあった場合は求人サイト内で確認することが企業は可能です。
しかし、ハローワークの場合は郵送で必要書類をおくる形が基本となります。
そのため企業はハローワーク経由で申し込みがあったことがわかるものがないと、ハローワーク経由での申し込みかどうかを判断することができません。
では、なぜ企業はハローワークからの求人を他と区別して判断する必要があるのでしょうか。
それは、ハローワーク経由で新規に採用を行った場合、各種雇用助成金が企業に入るためです。
参考URL:従業員を新たに雇い入れる場合の助成金
紹介状には申込者の詳しい情報や、今回申し込みをする企業の詳細が書かれています。
そして、これと同じ内容の原本にあたるものをハローワーク側で保管しているのです。
採用にまでつながった場合、企業から選考結果通知がハローワーク側に送り返されることでハローワークからの紹介が雇用につながったことを確認するのです。
逆に選考結果通知が送り返されない場合は、ハローワーク経由での申し込みと認定されない可能性があり、企業は雇用調整助成金の申請が通らない可能性があります。
雇用調整助成金は決して少なくない金額が企業にはいります。
そのため、ハローワークからの申し込みの場合、企業側は紹介状を必要とするのです。
3.ハローワークの紹介状のもらい方は?
では、ハローワークから紹介状をもらう場合、どのようにしてもらえばいいのでしょうか。
基本的には下記のような流れが中心となります。(ハローワークによって流れが異なる場合もありますので注意してください)
1.ハローワークのPCから申し込みをしたい企業を探す
2.申し込みをしたい企業の求人票を印刷する
3.求人票をハローワークの受付担当者に渡す
4.担当者が各種処理を行う(該当企業に電話で確認など)
5.処理が完了次第、受付担当者から紹介状を渡される
処理には時間がかかる場合もありますので、求人票を出したからと言ってすぐ紹介状を渡されるとは限りません。
ハローワークで紹介状をもらいたいと考えた際は、混雑状態も踏まえて時間に余裕をもっていくようにしましょう。
若年者向けのハローワークにはわかものハローワークと呼ばれるものもあります。
こちらに関しても基本的な流れは変わりません。安心して、利用するようにしましょう。
4.ハローワークの紹介状の送り方は?
ハローワークの紹介状はどのように送ればいいのでしょうか。
基本的に申し込み時に企業から必要とされている書類を送るときに同封する形が望ましいとされています。
具体的には履歴書や職務経歴書を郵送するタイミングです。
送る際の注意点も履歴書や、職務経歴書を郵送する際の注意点と同様になります。
可能であれば、クリアファイルなどに他の書類と一緒に挟んだうえで、紹介状が折れないサイズの封筒で郵送するのが好ましいとされています。
封筒内の順番はあまり気にしなくても大丈夫です。そこまで気にする企業はほとんどありません。
ただ、大切な書類なので汚したりしないよう気を付けましょう。
5.ハローワークの紹介状の注意点
・採用が決定するわけではない
紹介状が用意されたからと言って、その企業への採用が確定したわけではありません。
『ハローワークから書類が出された=企業へ就職ができる』
という風に考える人も少なからずいるようです。
あくまで、紹介されるだけの書類ですので注意するようにしましょう
・選考が有利になるわけではない
紹介状という名称であることから、選考が有利になると考える人もいるようです。
もちろん雇用助成金などの関係から、ハローワーク経由で採用を行いたいと考えている企業も少なくありません。
しかし、だからといって選考が有利になるわけではありません。
特にハローワーク経由での申し込みが複数あった場合は、単純に他の申込者との競争となります。
紹介状をもらえたからと言って油断しないよう気を付けるようにしましょう。
・選考辞退は問題なし
わざわざ紹介状を用意してもらったことから、選考辞退が許されないと考える人も多いようです。
ですが、選考の辞退はどのタイミングでも可能です。それは求職者の正当な権利です。
ただし、重要なのは無断での辞退は注意しましょう。
ハローワークの担当者も企業も貴重な時間を割いて対応をしてくれています。
辞退を決意した場合は、なるべく早く企業とハローワークの担当者に辞退する旨の連絡をするようにしましょう。
・郵送や代理人の受け取りはできない
紹介状は基本的に申し込みの本人以外受け取りをすることができません。
そのため、ハローワークに行く暇がない場合でも代理人が受け取りをすることは不可能です。
同様の理由で郵送での受け取りもできないことになってます。
あくまで本人がハローワークに行く必要があります。
そのため、ハローワークに行くこと自体ハードルが高いと感じる人もいるようです。