2022.05.26 最終更新
大卒なのに工場勤務はもったいないって本当?|大卒が工場ではたらくメリットとは?
1.工場で働くのをためらってしまう理由
大卒でなくても工場で働くことをためらってしまう人たちというのは存在します。
では、そういう人たちはなぜ工場出た働くことをためらってしまうのでしょうか。
・単調な作業のイメージがある
工場にもいろいろな種類がありますが、基本的に製造過程のラインの一つで単純な作業をただ延々と1日中繰り返す仕事も存在します。
頭を使わないので簡単そうと思う人もいますが、同じことを延々と繰り返すのが苦痛でしょうがない人も存在します。
そういう人は工場で働くことを選択肢に入れたくないケースが多いようです。
また、一つのことを永遠と作業し続けるので、その作業に関しては上達します。
しかし、そのスキルはその工場でしか評価されないため世間一般的なスキルとして評価されません。
・きつい、きたない、きけんの3Kのイメージがある
きつい、きたない、きけんの3つをあわせて3Kと呼ばれることがあります。
工場勤務はこの3Kの職場が多いことから、働きたい環境と思えないと考える人がいるようです。
ただ、最近は工場によって最新の設備が導入されていたりして、この3Kが緩和されているところも存在します。
・低学歴の人が働いているイメージがある
基本的に体力があり、言われたとおりに働くことができる人が重宝される業界のため、学歴関係なく働くことが可能です。
逆に単純な学歴が低い人だけでなく、ヤンキー、不良などのちょっとワルそうな人たちが働いているイメージを持つ人も。
特にワルそうな人たちに嫌な思いをさせられたことがある人はそういう環境に身をおくのは嫌だと思うのは仕方がないのかもしれません。
・給与が低いイメージがある
工場勤務は低賃金のイメージを持っている人が多いようです。
賃金構造基本統計調査(2019年)をもとに各産業を総合ひと月あたりの賃金の平均と、製造業の平均を年齢ごとに比較してみましょう。
◆産業の総合と製造業とのひと月あたりの給与比較
年齢 | 産業総合 | 製造業 |
~19歳 | 17万9000円 | 17万9700円 |
20~24歳 | 21万 900円 | 19万8200円 |
25~29歳 | 24万3900円 | 23万 300円 |
30~34歳 | 27万5900円 | 25万9600円 |
35~39歳 | 30万5300円 | 29万 700円 |
40~44歳 | 32万9600円 | 31万 3100円 |
45~49歳 | 35万 300円 | 33万9100円 |
50~54歳 | 37万3500円 | 36万 6100円 |
55~59歳 | 36万7100円 | 36万5600円 |
19歳まで以外の年齢ではどの年齢でも製造業の平均的なひと月あたりの賃金は全体の平均よりやや少ないことがわかります。
製造業全般は給与が低くなりがちであるということがわかると思います。
2.大卒が工場で働くともったいないと言われる理由
・大卒でなくても工場では働ける
様々な工場が存在しますが、多数の工場があまり学歴を必要としていません。
そのため、大学を卒業していなくても工場で働くことができるのです。
特にいままで親に学費を出してもらった人は
「せっかく大学を卒業したのであれば、大学を卒業しないと働けないようなところで働いてほしい」
と言われることが多いようです。
そのため、大学に入れたことがもったいないと思われがちです。
・大学で学んだことが活かせない
大学は基本的に各学部ごとに専門的な内容の学問を勉強します。
しかし、工場勤務や特に現場に関係のない学問を勉強した場合は、なかなかその経験を活かすことが難しいです。
・キャリアプランが描きにくい
工場勤務で獲得できるスキルは汎用性が低い側面があります。
そのため、工場勤務でのキャリアアップはその工場内でのみ考えることがになりがちです。
一般の転職のように今までの経験を生かして次は別の職に挑戦ということが行いにくいのは、工場で働くデメリットの一つと言えるでしょう。
特に大卒の場合には周囲が転職によるキャリアアップを考える中、自分だけうまくいかないケースなどがでてきます。
3.大卒が工場で働くメリット
いままで、大卒が工場で働くデメリット面を解説してきました。
では、大卒が工場で働くメリットとしてはどのようなものが挙げられるでしょうか。
・就職がしやすい
現在、製造業は特に人手がたりていない業界の一つです。
国もデジタル革新やIT化で少しでも人手不足を補おうと考えていますが、それだけでは補いきれないのが現状です。
参考URL:第1章 我が国ものづくり産業が直面する課題と展望
そのためどこの企業でもうけいれてもらえなかったので就職活動に疲れ果てたという人でも気持ちよく受け入れてくれるケースが多々あります。
・学歴で出世がしやすい
工場にもよりますが、大卒の場合、高卒とは違う役職でスタートすることがあります。
管理職として工場全体のマネジメントを期待するケース、業務の改善に取り組むケースなどは現場作業員上がりよりも、ある程度学力がある人にお願いしたいと考える人も多いようです。
将来の幹部候補として迎え入れたいと考える経営者も多いのが実情です。
・コミュニケーションが苦手でも働ける
コミュニケーションが苦手な場合、工場で働くのは一つの手。
もちろん、まったくコミュニケーションを必要としない職場は存在しません。
ただ、普通の営業接客業などと比較するとやはりコミュニケーションする機会は少ないです
・残業が少ない
大規模工場だったり、大手メーカーであると残業はほぼないと言っても過言ではありません。
基本的に工場は決められた時間内で稼働するので、一人だけ残業するなどが発生しにくい業種です。
そのため、自分の時間を大切にしたい人には工場勤務が向いているといえます。
・希少スキルが身につけられる
職種にもよりますが、非常に希少なスキルが身につけられることがあります。
汎用性はないため、他の業界で活かすことなどが難しい事実もありますが、逆にだからこそ数少ない仕事の発注がその工場に集まることも。
いわゆる職人になることができるため、手に自分だけの職をつけたい人はそれが叶う工場を探して見つけるのも一つの手です。
まとめ
いかがだったでしょうか。
大卒が工場で働くにおいて確かにデメリットもありますが、メリットも存在します。
しっかりと見極めて自分が納得できる形で働くことができるのが理想的です。
逆に現在大卒で工場勤務していることに納得出来ない人もいると思います。
その場合、転職をするなどして自分が自分らしく働くためにどうすればいいかを検討すべきです。
Actbizでは無料キャリア相談を受け付けております。
もし、自分らしく働くことになやんでいるようであれば、ぜひ一度ご相談ください。