2022.06.07 最終更新
フリーターとフリーランスの違いって?|フリーターからフリーランスになれるかどうかも解説します
1.フリーターとフリーランスの定義
まず、フリーランスとフリーターの違いを具体的に解説していく前に、フリーターとフリーランスとはそもそもどういう定義なのでしょうか。
Wikipediaでの解説は下記のようになっています。
◆フリーター
フリーターとは、「フリー・アルバイター」の略称であり、日本の年齢15歳から34歳の若者(学生は含まれない)のうち、正社員・正職員以外の就労雇用形態(契約社員・契約職員・派遣社員(登録型派遣)・アルバイト・パートタイマーなどの非正規雇用)で生計を立てている人(労働力人口)を指す。
引用元URL:フリーター – Wikipedia
◆フリーランス
フリーランス(英: freelance)は、特定の企業や団体、組織に専従しておらず、業務委託により自らの技能を提供することにより社会的に独立した個人事業主である。日本では法令上の用語ではないが、自由業または自由職業とも呼ばれる。
引用元URL:フリーランス – Wikipedia
正直、少しわかりにくいですよね。
そのため、さらに違いを深堀して解説していきます。
2.フリーターとフリーランスの違い:雇用形態
フリーターは基本的にアルバイトで生計を立てる人たちの総称です。
非正規ではありますが、会社とは雇用関係にあります。
たいしてフリーランスはあくまで会社から個人で仕事を依頼されている身であり、会社に雇用はされていません。
毎回の仕事ごとに契約を行い、その都度報酬を受け取ることで生計を立てる人たちの総称となります。
そのためフリーターは会社の人とは雇用関係で上司部下の関係になるのに対して、フリーランスは取引先であるため雇用関係はなくあくまで取引先という関係になります。
3.フリーターとフリーランスの違い:働き方
フリーターは時給形式での働き方が主流です。そのため、決められた時間で働く形式が多いです。
たいしてフリーランスは、特に時間などで縛られることはありません。
(※契約している会社とのやりとりをする関係上、〇時~〇時の間は連絡が常に取れる状態であってほしいなど発生する場合があります)
そのため、契約物の納品が締め切りまでに間に合うのであれば、どういう時間帯に働いても自由なケースも多いです。
また、空いている時間が作りやすいためか副業など別の仕事を掛け持ちすることも。
逆に、フリーランスとして働いている仕事を副業にしているケースも多いです。
比較するとフリーターも正規雇用の正社員などと比較すれば時間単位での契約のため融通が利きやすい側面があります。
ただ、フリーランスと比較するとあまり自由とはいえないでしょう。
4.フリーターとフリーランスの違い:スキル
フリーターは一部の業務を除いて専門性を必要とされません。
あくまで人手要因としてアルバイトという人員調整が利きやすい雇用形態で採用している側面があり、未経験可でも募集している仕事は多いです。
対して、フリーランス向けの仕事に未経験可のものはほぼ存在しません。
なぜならフリーランスは自分の知識やスキルを活かして働き、また契約側も自分の手が届かない範囲をフォローしてくれることを期待して契約することが多いためです。
5.フリーターとフリーランスの違い:確定申告
フリーランスは基本的にほぼ全員確定申告が必須です。
これはフリーランスが得る金銭は、給与ではなく報酬であるためです。
給与であれば会社が個々の収入状況を国に報告してくれますが、フリーランスの場合は年間どれくらい稼いだのかを確定申告で報告しないといけないのです。
たいして、フリーターは掛け持ちで働いているケースや年末調整を行わない場合、確定申告を行う必要があります。
フリーターの確定申告に関しては下記の記事でも詳しく解説しているのでぜひ読んでみてくださいね。
6.フリーターとフリーランスの共通点
では、逆にフリーターとフリーランスの共通点にはどのようなものがあるでしょうか。
・社会的信用
社会的信用はどちらも正規雇用ほど高くないという面では共通しています。
どちらもクレジットカードなどの審査は通りにくいですし、賃貸やローンの審査もやや通りにくいのが現実です。
社会的信用を獲得したい場合はフリーターは正社員を。
フリーランスは個人事業主や法人化が視野に入ってくるほど成長する必要があります。
・副業が自由
正社員で働いていた場合、副業を希望する際は本業の会社に許可を取る必要がでてくることがあります。
これは会社の就業規則で副業を認めていないことが多いためです。
しかし、就業規則で副業を認めていないのは正社員に多く、フリーターに関しては特に言及していないことがほとんどです。
そのためフリーターは副業を行いやすいです。
また、フリーランスはそもそも会社に所属しているわけではないので、副業に関して特に制限はありません。
ただし本業で正社員として勤務しながら、副業をフリーランスとして働きたい場合は様々な制限がかかる場合があります。
本業の会社に確認するようにしましょう。
・収入が不安定
フリーターもフリーランスもどちらも収入が不安定な点は共通しています。
フリーターは時給形式なため、不意な事故などで働けなくなった場合収入はゼロとなってしまいます。
フリーランスは契約ごとに都度報酬をいただくかたちです。
そのため、そもそもの契約を獲得できなければ報酬を獲得できません。
長期期間を見越した契約だった場合でも、突然切られてしまうケースもあります。
そのため、どちらも収入が不安定という点では代わりないのです。
7.フリーターはフリーランスになれるのか
フリーターからするとフリーランスのほうがやや自由な働き方のように見えます。
新型コロナの影響でリモート出社が推奨されるような環境になってからは、特にそのような希望する人も増えたようです。
しかし、フリーターからフリーランスを目指すのは非常に大変です。
というのも、実際にフリーランスで食べていけるのは本当に専門性を持ち、しっかりとしたスキルを身に着けている人だけです。
フリーターでの仕事はスキルアップが望みにくいものも多く、フリーランスとして独立しても食べていけないことが多いです。
そのなかで、本当にフリーランスを目指すのであれば下記の方法をおすすめします。
・正社員となり経験をつむ
フリーターからフリーランスになることは無謀ですが、スキルを高めることができれば、未来はあります。
例えば自分がフリーランスになりたいと思う職種で正社員になり経験を積み上げたのちに独立。
というのは手堅いキャリアアッププランの一つです。
特に途中でフリーランス転向の考え方を変えたとしても正社員のまま残り続けることができます。
フリーターのままで働き続けるよりも、自由度は減りますが、将来性はあるでしょう。
・アルバイトをしながらフリーランスの仕事を行う。
フリーランスで働き始めることは、かつては様々な困難がありました。
顧客の獲得、お得意様の開拓、経理事務などすべて自分で処理しないといけない……。
ただし、そのハードルは大きく下がりました。特に大きいのがクラウドワークの影響です。
クラウドワークのおかげで、フリーランスの仕事をスモールに始めることができるようになりました。
そのためフリーターの身でアルバイトを行いながら、副業としてクラウドワークスやココナラなどのサイトでフリーランスとしてお金を稼ぐことが可能になっています。
フリーターからフリーランスを目指す場合は、まずはクラウドワークで些細な仕事から受注してしっかり実績をあげていく。
それが、周囲にも認められるようになればフリーランス単体で食べていくことができるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
フリーターもフリーランスも自由なイメージを持ちがちですが、異なる面も多く存在することがわかっていただけたと思います。
世間一般のイメージに引っ張られすぎないことが重要です。
どちらの働き方が自分に適切なのかを具体的に考えながら、選択できるといいでしょう。