2022.11.29 最終更新
渋谷のスクランブル交差点で『Actbiz』を歩いて宣伝してみた|ついでにちょっとした渋谷の話
マーケ担当者はいつも広告が気になります
マーケティング担当者には日ごろからどんな宣伝戦略が自分たちの事業にとって効果的なのか普段から頭を悩ませている人も多いと思います。
実際、企業のマーケティング担当者のもとには普段から様々な宣伝、PRに関しての営業が舞い込んできます。
その中で事業のフェーズ、予算、戦略などからとるべき施策を検討していくわけです。
さて、本題ですが先日スクランブル交差点を歩いていたところ、リュックにipadを入れて広告動画を流しながら歩く人を見かけました。
調べてみると、どうもこちらのギグワークで働いている方だったようです。
マーケ担当者の癖でこういう新しいタイプの広告を見ると、どれくらい効果的な広告なのか気になり始めます。
しかし、ありとあらゆる広告はやってみないと具体的な効果が測定できません。
他社事例などで大まかに効果を予想することができますが、展開する広告やサービス、商品の内容によっても大きく異なってきます。
他社で刺さった場合で、自社ではうまくいかなかったケースなんてのも数多く存在するわけです。
可能であれば、実際に小規模でも構わないので広告を展開して数字を確認してみたい……
……あれ、これに関してはやろうと思えば自分できるのでは?
というわけで渋谷に行ってきました
というわけで、思い立ったら吉日。
さっそくリュックとタブレットをもって渋谷へ向かいます。
日時は昼の12時。スクランブル交差点もすでに人でいっぱいです。
残念ながらストチャーさんが使っているような専用のかばんは持っていません。
一応、渋谷のアニメイトさんで痛リュックがないかは確認したのですが、残念ながら売り切れでした。
そのため、今回は100円ショップ透明な手提げかばんを見つけたので、これとリュックを組み合わせることで代用します。
こんな感じ。
背負ってみるとやや不安定さがありますが、悪くない感じ。
実際に流す動画はこちら。
こちらをタブレットで流しながら、スクランブル交差点を中心に渋谷を練り歩いていきます。
ついでに久々に渋谷に来たので、スクランブル交差点周辺の地形や史跡などを楽しむこととします。
か、書くネタがないんわけじゃないんだからね!!
大盛堂書店
とぃうわけで、まずはスクランブル交差点の角に位置する書店、大盛堂書店を見ていきます。
大盛堂書店は戦後建てられた書店で、創業者は一部で著名な舩坂弘氏。
舩坂氏について書き始めると、それだけでこの記事が埋まってしまうので詳しくはwikipediaを参照いただき、ここでは大盛堂書店そのものに関してもう少し掘り下げてみましょう。
大盛堂書店や舩坂氏に関して調べる出てくるのが
「日本で初めての試みとなる、建物を全て使用した「本のデパート・大盛堂書店」の創設へと繋がった」
新宿の紀伊国屋や池袋のジュンク堂のようなビルすべてが書店。その形式の始まりであったかのような記述。
現在の大盛堂書店に一度入ったことがある人はわかると思いますが、本のデパートを名乗るにはいささか狭い書店です。
もしかしたら当時はこれでも大きい書店だったのかもしれないと思う人もいるかもしれませんが、実はそういうわけではありません。
いまスクランブル交差点に営業しているのは新店舗なのです。
かつて旧店舗がちょうど西武百貨店の向かい側、現在のMAGNETなどの並びに存在していました。
こちらは2005年に建物の老朽化に伴い閉店してしまい、現在は交差点に存在する店舗だけになってしまったわけです。
旧店舗のほうはwikipedeiaなどの記述の通り地下1階から4階まですべて書店だったと、そういうわけです。
天津甘栗
渋谷スクランブル交差点七不思議のひとつ、なぜかつぶれない甘栗屋さんこと、天津甘栗。
お店はいまも続いているようですが、栗の入荷が遅れているため、営業休止中のようでした。
こんど、前を通ったときには応援もかねて購入したいところです。
西武百貨店と暗渠
甘栗屋の向かい側を少し公園通りのほうへ歩けば、西武百貨店があります。
なんの変哲もない百貨店の正面写真です。左のA館と右のB館が空中通路でつながっています。
ただ、どちらも地下フロアが存在しますが、不思議なことにそちらの地下フロアはつながっておりません。
これはA館とB館の間にかつての川を地下に隠したいわゆる暗渠が存在しており、その影響で地下フロアをつなげることができなかったとされています。
(なお、従業員用の通路がその暗渠の下に存在しているそうですが、一般客は使用できません)
イメージとしてはこんな感じ。
この暗渠は『宇田川』と呼ばれたかつての川で、センター街の住所名である『宇田川町』の名前の由来となっています。
最終的にここの水の流れはスクランブル交差点近くの山手線の高架下をくぐり、渋谷川の暗渠に合流します。
宇田川の暗渠沿いには宇田川の名を関したお店の名前もちらほらと。
宇田川交番
暗渠の宇田川をさかのぼるように進むと眠らない街の眠らぬ交番が見えてきます。
眠らぬ街の交番ということもあり、いつ前を通っても忙しく対応されるお巡りさんがいらっしゃいます。
この交番、改めてみるとなかなか面白い形。
実際調べてみると斧をモチーフとしたデザイナーズ交番とのこと。
正面から見ると顔っぽくも見え、なかなか趣深い……のかも。
まんだらけ渋谷
まんだらけの渋谷は1997年に現在の場所に移転したとのことなので、2022年だと約25年営業している計算に。
店舗の移り変わりが激しい渋谷という町において25年はもはや老舗といっても過言ではないのかもしれないですね。
竹久夢二居住地跡
まんだらけと同じ建物にある『よしもとむげんだいホール』。
まんだらけからみるとちょうど裏手にあたるので、建物をまわりこもうとすると自転車置き場の脇にひっそりと石碑が立っています。
大正ロマンを代表する画家、竹久夢二氏の住居がここにあったことを示す碑です。
著名な画家さんではありますが渋谷という雑多な町の中ではこういう石碑があっても、忘れ去られがちです。
東急本店
よしもとむげんだいホールからさらに歩くと東急本店が見えてきます。
渋谷という町と東急グループは歴史的に見ても切り離せない関係です。
長々と歴史から書き始めると大変な分量になってしまうので割愛しますが、東急文化会館(現:渋谷ヒカリエ)、東急プラザ、東急百貨店東横店、そして109や東急ハンズ、スクランブル交差点にあるツタヤが入っている建物であるQFRONTなど、渋谷を代表する建物の多くが東急のものという側面からもわかっていただけると思います。
そして、東急本店は本店という名にふさわしく渋谷という町の顔でもありました。
そんな、東急本店も2023年春で建物老朽化によるリニューアルのため閉店することが発表されています。
◆渋谷 東急百貨店本店跡地に165mの新ランドマーク。27年竣工
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1426590.html
要するに何が言いたいかといえば、今の東急本店の見納めはあと半年ありません。
普段、あんまり百貨店に訪れない人で今のうちに訪れることをオススメします。
渋谷ランウェイ
東急本店から文化村通りを経て、スクランブル交差点に戻ろうとすると本日は一部の道路を封鎖して、渋谷ランウェイと呼ばれるイベントが行われていました。
頻繁とは言えないですが、この規模のイベントが行われるのも渋谷の魅力ですね、ゲリラ的に行われても集客力がえげつない。
◆渋谷ランウェイ
https://www.timeout.jp/tokyo/ja/news/shibuya-fashion-week-2022-autumn-101622
自分が訪れたときにはちょうどフリーの撮影が可能だったようなので、個人的にとがってると感じた方、二名の写真を許可を得られたので掲載します。
そんなこんなで夜になり撤収
稼働時間としては12時~19時まで約7時間。うち休憩1時間ほどとったの実質6時間程度。
とはいえ、普段運動してないマンなので、きっついきっつい。
また、人ごみの中は普通に歩くよりも、大変体力と精神力が減るということがよくわかりました。
広告効果の測定方法
で、肝心の広告効果をどう測定するか。
このタイプの広告はそもそも申し込みや購入に直接つながるタイプの広告ではないので認知施策ではあります。
そのため、弊社のサービス『Actbiz』の名前の認知度が広がれば成功したと考えられます。
とはいえ、認知度が上昇したかどうかは具体的な数字では表しにくいです。
そこで今回はGoogle Serchconsoleを使います。
自社のホームページにどのようなキーワードでどれくらいの人たちが入ってきているのかを確認することが可能なツールです。
そして、現在『Actbiz』の認知度は低く、流入している人はあまり多くありません。
ここで、10/16を境に『Actbiz』で検索した数が大きく増えれば効果があったといえるかもしれません。
それでは、Google Search Consoleで実際に『Actbiz』での検索での影響を見ていきましょう。
◆Actbizでの検索結果
◆アクトビズでの検索結果
ローマ字での検索もカタカナでの検索も検索からサイトに入ってきた人はゼロという結果でした。
六時間歩き通した結果だと考えるとやや悲しい。
まとめ
結果的に広告の効果としては結果があげられませんでした。実際にやって見て感じた課題もいくつかありました。
・競合が思った以上に多かった
自分としてはリュックにタブレットを背負って動画を流しながら歩くのも意外と勇気がいったのですが、
当日スクランブル交差点に行ってみれば、
・トランプ大統領のかっこしてスクランブル交差点を往復する人
・金色の全身タイツを交差点の中心で踊り狂う三人組の女性
・めちゃくちゃスタイルのいいセーラー服の熟女とそれを撮るカメラマン
など、明らかに自分よりも目立つ人がおり、どう考えても自分の装備がインパクトとして見劣りしている面が否めなかったです。
というか、さすがに金色全身タイツには勝てないって。
・装備に改善の余地あり
やはり100均装備では限界を感じました。
リュックに透明なカバンをくくりつけるのはいい案だとは思ったのですが、実際この状態で歩くとどうしてもカバンが揺れてしまい、後ろの人からするとタブレットが安定して見えにくそうでした。
また、多少のシワでも太陽の反射などで屈折してしまい、タブレットで流している動画が見えにくい面も。
次回は、痛リュックのような専用装備で挑みたいと思いました。
・単独では厳しい……大多数で行えば
やはりスクランブル交差点ではスクリーン公告から、トラックの公告、カンバン公告など多数の公告が展開されて、人々の視点はそちらにも意識されがちな中で、個人がカバンにぶら下げているタブレットで展開する公告で勝負するのは風車に挑むドン・キホーテのごとく無謀だったのかもしれません。
一人では厳しかったですが、多数の人で同じ広告流しながら歩き続けるなどであれば、印象は変わってくるかもしれません。
とはいえ、その場合はイベントと同様の扱いになる可能性もあり、何かしら警察の許可などが必要になるかもしれません。
・夜間のほうが人が多い
今回時間帯は12時から19時までと昼から活動していましたが、実際に動いてみると18時以降の方があきらかに交差点を歩く人の数が増えていました。
そのため、より多くの人に見てもらうことを考えるならば、実際の稼働時間を夜間にしたほうがいいのかもしれません。
次回、同様の公告を行うのであれば今回の反省点を生かして、活動したいところです。